かなりスリムになった銀座三越への「お礼状」
イスラエルワインの店頭販売に際し、この度、銀座三越がとられた、販売商品の縮小と期間短縮の措置に対し、深く感謝いたします。
20年ほど前に読んだギリシアの外交官の書状が思い起こされます。
--- 幼い頃より「盗みはいけない」と教わりながら育ちました。贈り物を送り返していいものか悩みましたが、それが盗品とわかっていながら、受け取ることはできませんでした。謹んで、お送りいただいたワインを返送させていただきます ---
アテネ駐在のイスラエル大使からクリスマスギフトとして贈られたゴラン高原のワインを、外交官が送り返すと決めて、添えられた書状に、わたしは大変感銘を受けました。ヨーロッパに文化をもたらした、それというのもギリシアの地勢、地中海を取り囲むアジアの国々と交流があったからこその、ギリシアのアジアとの繋がりの深度を思わせました。
西アジアから東アジアまで、アジアは広大ですが、ギリシアは、アジアとヨーロッパの接点にあって、1948年のイスラエル建国を、あるいはパレスチナにとっての災厄を、同じアジア人、極東に住むわたしたち日本人よりもはるかに間近で見てきた国です。ナチスがヨーロッパ文化の鬼っ子である以上、ギリシアに限らず、欧州諸国はその成り行きを固唾を飲んで見守った筈、ヨーロッパの人種問題をアジアに放り込む瞬間でした。
アジアに対するこのような蹂躙にもかかわらず、欧州諸国は、アジア諸国の人権意識に懐疑的です。
アパルトヘイト政権下にあった南アフリカへの経済制裁で、欧米企業が撤退してできた隙間に乗り込んだのが日本企業であったことを考えるならやむを得ないのかもしれない、「名誉白人」の称号を当時の南アフリカ政権から授与された不名誉を、日本人は忘れても、世界は忘れていません。ことさら、アパルトヘイト国家と名指されるイスラエルは、南アフリカに科された経済制裁の各国の対応を研究し尽くしていて、ヨーロッパで弾かれても日本があると考えています。
ヨーロッパで拒絶されたイスラエルは、日本を標的にすると、ヨーロッパ人権集団が警鐘を鳴らして10年ほど、この警鐘には、イスラエルをヨーロッパから追い出した活動への自負と、ピケ破り日本への懐疑が隠されています。
これからも、ピケ破り日本への懐疑を払拭するよう、協働していくことが可能なら、これに勝る喜びはありません。
関連記事
銀座三越が違法イスラエル入植地ワインを販売:
https://www.facebook.com/StopSodaStreamJapan/posts/1949082541785476
Top Japanese department store stops sales of Israeli settlement wine:
https://business-humanrights.org/en/japan-israel-palestine-top-japanese-department-store-stops-sales-of-israeli-settlement-wine-after-civil-society-concerns#c163640
Upscale Tokyo Department Store Withdraws Products from Illegal Israeli Settlements:
https://bdsmovement.net/news/upscale-tokyo-department-store-withdraws-products-illegal-israeli-settlements